2026年7月30日

お子さんの体に、つるっとした小さなポツポツができて、「なんだろう?」と心配になったことはありませんか?
また保育園や小学校から水遊びやプールの時期になり、先生から「水いぼの治療を勧められてきました」と来院されるお子様や保護者様も少なくありません。
水いぼ(伝染性軟属腫)は、乳幼児から小学生によくみられる皮膚の感染症です。自然に治る病気ですが、「取るべきか、様子を見るべきか」で悩まれる保護者の方も少なくありません。
今回は、水いぼの原因や治療法、プールとの関係についてわかりやすくご紹介します。
光沢のあるポツポツ、「水いぼ(伝染性軟属腫)」とは?
水いぼは、「伝染性軟属腫ウイルス(MCV)」に感染することでできる皮膚の病気です。
直径1〜5mmほどの丸くて光沢のある盛り上がりが特徴で、中央がわずかにくぼんで見えることがあります。
胸やお腹、脇の下、肘の内側などにできやすく、痒みを伴うこともあります。
なぜできるの?子どもに多い理由
水いぼは、皮膚の小さな傷の部分からウイルスが入り込むことで感染します。特に子どもは皮膚のバリア機能が未熟で、汗や乾燥によるかゆみ、アトピー性皮膚炎などによるかゆみなどで皮膚を掻いてしまうことが多いため、感染しやすいとされています。
また水いぼを掻いてしまうと、ウイルスが周囲の皮膚について数が増えたり、兄弟姉妹へうつったりすることもあります。

皮膚科医と小児科医の本音:「水いぼはピンセットで取る」か「自然治癒を待つ」か?
実は、水いぼは免疫がつくと自然に治る病気です。
ただし、自然に治るまでには半年〜数年かかることもあり、その間に数が増えたり、周囲の人へ感染を広げる可能性があります。
水いぼを取るメリット
・数が増える前に治療できる可能性がある
・家族やお友達への感染予防につながる
・長期間、肌に残る心配を減らせる
様子を見るメリット
・痛みを伴う処置を避けられる
「小児科では様子を見ていいよ」と言われましたが、「増えてきて心配になってきました」と当院に来院される保護者様も少なくありません。どちらが正しいをいうわけではなく、お子様の年齢や水いぼの数、広がり方、本人の希望、ご家族の状況(兄弟がいるかいないか等)や希望などを踏まえて治療方針を相談することが大切です。
実はたくさんある!当院での水いぼ治療の種類:それぞれのメリット・デメリット、痛みを和らげる麻酔テープ(ペンレステープ)の使い方
①水いぼクリーム(M-BFクリーム)
M-BFクリームは銀イオンを配合した外用クリームで、自宅で塗りながら治療を進めます。痛みがほどんどなく、後述するワイキャンスのように水ぶくれ(水疱)ができにくいため、お子様への負担が少ないのが特徴です。
一方で効果が現れるまでに時間がかかることがあり、根気よく塗り続ける必要があります。
「痛みのある処置は避けたい」「まずは自宅で様子を見ながら治療したい」という場合におすすめの治療法です。
②ワイキャンス
ワイキャンスは病院で塗る薬になります。
水いぼに直接塗布して治療する薬です。
薬の作用によって水いぼに炎症を起こし、水ぶくれ(水疱)を作ることで治癒を促す治療法です。そのため、M-BFクリームより比較的早い効果が期待できます。
一方で水疱ができる際に痛みやしみる感じを伴うことがありますが、水いぼセッシでつまみ取る処置よりは痛みは少なく済む場合がほとんどです。
また薬剤の塗布後は16時間〜24時間程度置いていただきたいため、病院で塗布した後、当日の入浴は避ける必要があります。
「先生の診察のもとに治療を進めていきたい」、「できる限り痛みは少なく、比較的早く効果を得たい」という場合におすすめの治療です。
※治療中の経過には個人差があるため、医師が状態を確認しながら適応を判断します。
③ピンセット(水いぼセッシ)による摘除
「早く取りたい」「数が少ないうちに治療したい」という場合には、専用の器具(水いぼセッシ)で摘除する方法があります。
当院では、処置時の痛みを少しでも和らげるため、事前に麻酔テープ(ペンレステープ)を貼ってから摘除を行っています。摘除するとその場で水いぼを取り除くことができます。
「数が少ないうちに早く効果を得たい」、「できる限り来院する手間を少なくしたい」と言う場合におすすめの治療です。



水いぼがあってもプールに入っていいの?(ビート板やタオルの共有に注意)
「水いぼがあるとプールは禁止ですか?」という質問をいただきます。
プールの水を介して感染することはほとんどないとされています。
そのため、水いぼがあるだけでプールを禁止する必要はありません。
ただし、
・水いぼが他者と直接触れ合わないようにラッシュガードなどで覆う
・タオルや浮き輪、ビート板などを共有しない
といった感染対策を心掛けましょう。
まとめ
水いぼは自然に治る病気ですが、治るまでに時間がかかり、その間に増えたり、兄弟など周囲へうつったりすることがあります。
水いぼの治療にはそれぞれメリット・デメリットがあります。
そのため、お子さま一人ひとりに合わせた治療方針を選ぶことが大切です。
お子さまの水いぼでお悩みの方は、ぜひお気軽に当院までご相談ください。ご家族と相談しながら、お子さまに合った治療をご提案いたします。