2026年6月19日

こんにちは。幕張たまご皮ふ科看護師のMです。
夏になると
「虫刺されを掻きこわしたところがジュクジュクしてきた」
「気づいたら腕だけでなく、足やお腹にも広がっている」
「保育園で感染性があるかもしれないので受診してくださいと言われてしまった」
というご相談が増えてきます。
特に小さなお子様は、かゆみを我慢することができず、掻きこわしてあっという間に症状が広がってしまうことも少なくありません。
今回は、夏に多い皮膚トラブル「とびひ」について原因や治療、ご家庭でのケア方法をお伝えします。
あっという間に広がることも、「とびひ(伝染性膿痂疹)」とは?

とびひは「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」と呼ばれる皮膚の感染症です。
感染力が強いため、火事の『飛び火』のように急速に他の部位に症状が広がることから「とびひ」と呼ばれています。
特に夏は汗をかきやすく、汗疹や虫刺されのかゆみにより、掻きこわした部位に細菌感染が起きやすいため、とびひが増える季節です。
とびひの原因は?
とびひは主に「黄色ブドウ球菌」や「溶連菌」などの普段私たちの皮膚に存在する常在菌がバリア機能の低下した皮膚に入り込むことで起こります。
皮膚のバリア機能が低下した状態とは‥
虫刺され、汗疹、湿疹などの痒みによる掻きこわしが起きた皮膚
怪我などでできた皮膚の傷
アトピー性皮膚炎などで炎症と乾燥を繰り返している皮膚
このような皮膚から細菌が侵入し、繁殖することによって発症します。
お子様はかゆい部分を触ったり、掻いたりするため、患部についた細菌が手を介して他の場所に広がりやすいです。
とびひの治療は?
①抗菌薬(抗生物質)の外用薬
軽傷の場合は、細菌の繁殖を抑える抗菌薬の軟膏を患部に塗ります。
②抗生物質の内服
発疹が広がっている場合や、全身状態(発熱、リンパ節の腫れなど)がある場合には、内服薬を併用します。
「そのうち治るかな」と様子を見ている間に広がってしまうこともありますので、
・ジュクジュクしている
・水ぶくれが増えている。
・赤みが広がっている
場合には早めの受診がおすすめです。
お家でできるケア
治療とあわせて、ご家庭でのケアもとても大切です。
①患部を清潔に保つ
1日1〜2回のシャワーや入浴で清潔に保つことが大切です。
石鹸をよく泡立て優しく洗います。ゴシゴシこする必要はありません。
泡で出てくるタイプのボディソープもありますので、上手に利用しましょう。
汗をかきやすい夏場は外出後にシャワーで汗を流すだけでも効果的です。
②患部はガーゼなどで保護する
患部が露出していると、無意識に触ってしまい細菌が広がる原因になります。
ガーゼなどで覆い、できるだけ触らないようにしましょう。
③爪を短く切る
掻きこわしを防ぐためにも、爪は普段から短く整えておきましょう。
④タオルの共有は避ける
兄弟や家族間で感染が広がることもあります。
タオルや寝具は共有せず、こまめに洗濯しましょう。
④かゆみのコントロール
強いかゆみがある場合には、かゆみを抑える薬を併用します。
保育園や学校、プールはいつから行けるの?
保護者の方から「保育園は登園してもいいですか?」とよくいただく質問です。
保育園や学校については、患部をしっかり覆うことができ、全身状態が良ければ登園・登校することは可能です。
ただし、症状によって対応が異なるため、受診時に医師へ確認してください。
またプールについては注意が必要です。
患部から滲出液(ジュクジュクした液)が出ている間や、医師から許可が出るまでは控えるようにしましょう。
他のお子さまへ感染を広げてしまう可能性があります。
まとめ
とびひは夏に多い皮膚感染症ですが、早めの治療を適切なケアによって悪化や感染の拡大を防ぐことができます。
虫刺されや汗疹を掻きこわしてしまった後に、「なんだかいつもと違って治りが悪い」、「赤みや水ぶくれが増えた」を感じたら、早めにご相談ください。
お子さまが元気に夏を過ごせるよう、スタッフ一同サポートいたします。